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小学6年ドリマ授業
彼女はだいぶ遅れて授業に参加
クラスの大半は、夢の設計図(ドリームマップ)に夢中

 

目を合わせない彼女のそばに
支援の先生がニッコリ笑い
「夢は決まっているんです お花屋さんになりたいそうです」
そう、先生は私にはっきり告げ
彼女は用意された黒板の前の席にちょこんと座る
時計を見ると、4時間目の授業は(作成時間)残り10分
相談しながら、いつもいる教室で、給食を早く食べ
夢の設計図(ドリームマップ)を作ろうと約束をする
食事を済ませ、彼女の待つ教室へ
同じ広さの教室に、机は6個
カラフルな掲示物に、丁寧に書かれた筆の文字
四季折々の活動写真、なぜか空気がふわっとしてる
突然の訪問者に、驚く生徒
でも、すぐに仲良くなった
ある男の子は、昨日から錠剤の薬を飲むことができた嬉しさで
私の目の前で、お水をいっぱい口に含んで薬を飲んで見せたり
ある男の子は、言葉に出来ない感情を全身使って表現したり
いとおしく、そして全力で目の前のことをしている姿を見せてくれた
さて、彼女と彼女の夢の続き
ピンクの画用紙に、夢を描いた
「19歳 みんなが買ってくれるお花屋さん」
年齢、キャッチコピー、職業
これを描くのに時間はかからない
ストレートに、純粋に思う気持ちがあふれている
夢はあり、思いもある
大丈夫と確信できた
目線をあわせ、言葉を持って自分の意思を伝えてくれる
この、ぎゅっとなる瞬間がたまらない
ただ、私の反省点は
彼女の言葉、思いを待つことが出来なかった
5時間目の授業が迫っていたからだ
ここはじっくり向き合いたい、でもクラスに戻り進行しなくては
その葛藤、待つ、待つ、待つ、信じて待つ

彼女はこの場所で作業がしたい
私は授業を進行する為に、場所に戻りたい
先生は、発表させたい
もどかしい時間

結果、時間を区切って作業をする
その後、6年のクラスで発表する ということになった
彼女の手をふと握り、ひやっとする冷たさ 緊張が伝わってくる

彼女はクラスに来て、発表することは無かったが
お友達の前に立つことは出来た
それだけでもすごいこと
だからこそ、描いて欲しい 自由に自分を表現して欲しい
その思いさえあれば、なんだって出来る
出来ないことの方が多いのかも知れない
でも、出来ることもたくさんあるって知って欲しい
本人も、家族も、先生も、地域も、社会も
「この子は」と決めつけてしまう前に

 

6個の机の声を聴いて欲しい
私たちは、聴くことが出来るし、聴かなくてはならない
釣り糸を奥深く、奥深くたらし たぐりよせてゆく

 

今日はそんな授業